野生鳥獣被害対策で、「鳥による被害」と対策はいろいろ行われていが、鳥の生態、特徴と対策の総合的なサイトがあった。
農研機構の中央農業研究センター。正式名は、国立研究開発法人:農業・食品産業技術総合研究機構中央農業研究センターである。
鳥害対策のページに、
- 農家・圃場単位の防除対策
- 地域単位の防除対策
- 結論
- 鳥についてのよくある誤解
- 鳥種別の生態と防除の概要)
- 資料編(研修会資料等)
がある。
「鳥種別の生態と防除の概要」には、カモ類、ハト類、ヒヨドリ、スズメ、ムクドリ、カラス類の個別の詳しい資料がある。
以下に、鳥についてのよくある誤解からを抜粋。
- 天敵に対する忌避反応はたぶん遺伝的ないしは本能的だが、偽物は見破る。
- 鳥の視覚、聴覚は人と同程度。だが、多くの鳥は人には見えない近紫外線 (UV-A) が感知できる。
- 鳥は色を識別できるが嫌う色はない。緑色の餌がおいしいことを知ればそれを学習する。
- 鳥は地磁気が乱れても視覚や太陽コンパスで方向定位を知る。磁気は行動に影響しない。
- 農業害鳥はもともと里の鳥。個体数や鳥害が増えるのは、農業そのものの変化が原因。
- どんな防鳥対策でも、最初は「怪しい」と思う。一時的に離れても時間がたてば戻ってくる。
- 鳥はなわばりを持たず、広い範囲を飛び回りもっぱら群れで生活する。
- 駆除で効果があれば、危険を学習したり敏感になる。全ての害鳥を駆除すれば、学習をしていない個体がやってくる。
鳥獣害グループのページには、畑作物のカラス被害対策、果樹列に防鳥網を安価で手軽に掛け外しする例、防鳥網の簡易設置技術、果樹園のカラス対策などのさまざまな対策について具体的な記事がある。
カラスとヒヨドリなどの生態と防除対策のポイントを書いた鳥害研修用資料、害鳥図鑑、鳥害痕跡図鑑など画像をつけてわかりやすい資料が充実している。
2010年のプレスリリースに、農作物の鳥獣害対策パンフレットを作成の案内があるが、パンフレットの入手には連絡が必要だ。